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年金・繰り下げ受給の損益分岐点は何年 ? もらわないと損 ?

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

年金の繰り下げ受給 損益分岐点は何年 もらわないと損 ?

年金の繰り下げ受給の損益分岐点は何年でしょう ?

 

年金は65歳になってももらわないで、遅らせてもらうことを繰り下げ受給と言います。

あとで繰り下げをやめて、年金をもらうときになると遅らせる期間1月につき0.7%多くもらうことができます。

 

繰り下げることができる期間は、2022年3月31日までは最長5年間、2022年4月1日からは最長10年間です。

 

5年繰り下げると

 

0.7%/月×12ヵ月/年×5年=42%

 

本来の年金の42%増しで受け取ることができます。

 

10年繰り下げるとなんとその倍の84%増しで年金をもらうことができるのです。

 

ものすごくお得に見えますが、そうとは限りません。

 

なぜなら、その間年金をもらえないのですから・・・。

 

もらえなかった年金のトータルを割増分で追い越せる年、つまり損益分岐点は何年か分かると繰り下げ受給をためらうかも知れませんよ。

 

結論を言います。

 

年金の繰り下げ受給の損益分岐点は12年

 

です。

 

つまり、年金受給開始から12年以上経過しないと、年金の受け取り総額は繰り下げ受給しないで65歳から年金をもらった場合より少ないことになるのです。

 

ここでは年金の繰り下げ受給の損益分岐点は12年となる理由をご説明し、65歳で年金をもらわないと損なのかについて解説してゆきます。

 

また、繰り下げ受給中に本人が死亡してしまったら遺族年金はもらえないのかについてもお伝えしてゆきます。

 

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年金・繰り下げ受給の損益分岐点が12年となる理由

年金の繰り下げ受給の損益分岐点がなぜ12年もかかるのか ?

 

理由は単純な算数で理解できますよ。

 

年金の月額をA円としましょう。

繰り下げる年数をB年とします。

 

65歳から年金をもらったとしたら、B年間にもらえるはずだった年金の総額は、

 

①A円/月×12ヵ月/年×B年
=12×A×B円

となります。

 

一方B年間で割増する月額は

②A円×0.7%/月×12ヵ月/年×B年
=A×8.4%×B円
=A×B×8.4%5円

です。

 

年間では

③繰り下げによる年間増額
=A×B×8.4%×12円

となります。

 

何年で割増額の総額が①の額に達するか、つまり損益分岐点の年数は、

 

損益分岐点の年数
=①÷③
=①12×A×B年円 ÷ ③A円×B×8.4%/月×12円
=1÷8.4%年
=11.9年

つまり12年かかることになるのです。

 

ここで、年金月額Aも繰り下げ年数Bも消えてしまったことにお気づきになりましたでしょう。

 

そうです。

 

年金の繰り下げ受給の損益分岐点は年金月額にも繰り下げ年数にもよらず、必ず12年なのです。

 

年金はもらわないと損か ?

年金の繰り下げ受給の元を取るまでに12年かかることは説明の通りです。

ということは仮に5年間繰り下げたとすると、受注開始は65+5=70歳となります。

 

そこから12年間年金をもらい続けて損益分岐点に達してようやく元が取れる。

 

その時の年齢は70+12=82歳になっています。

 

人生100年時代と言いますが、寿命は人それぞれですから、もしかしたら繰り下げの元を取る前に死んでしまうかも知れません。

 

だから、年金はもらえるようになったらもらわないと損。

とも考えられますね。

 

でも、65歳を過ぎて働き続けて年金を貰う必要がなければ、勤めを辞めて年金が必要になった時に多くもらった方が暮らしは楽ですよね ?

 

「損か得か」で考えるのではなく、どちらが「楽」かで考えた方が判断を誤らないと思いますが、いかがでしょうか ?

 

仮に繰り下げ受給をしたとしても、年金が必要になったらいつでも繰り下げをやめて年金をもらうことができますから、心配いりません。

 

年金の繰り下げ受給についてはこちらに詳しくまとめましたのでご参照ください。

年金の繰り下げ手続きとは ? 取り消しもできる ?

 

繰り下げの仕方、取り消し方法やさかのぼっての一括請求についても解説していますよ。

 

 

年金の繰り下げ受給の注意点

ここで、年金のの繰り下げ受給の注意点に触れておきます。

 

これまで年金制度は何度か変えられてきました。

特に受給年齢は引き上げられてきた経緯があります。

 

この先年金受給年齢がさらに引き上げられる可能性がないとは言えません。

それに、受給額が減らされてしまうことだって十分に考えられます。

 

現に令和4(西暦2022)年4月分から、年金は0.4%減額されることとなりました。

今後もあり得ることです。

 

それを心配すればもらえるうちにもらった方が得という意見も頷けるでしょう。

 

ただ、先のことは誰にも分かりませんので、自分で判断するしかないのです。

 

 

年金繰下げ受給中に死亡したら遺族年金はもらえるのか ?

ところで、年金繰下げ受給中に本人が死亡したらどうなるでしょう ?

 

遺族は、死亡した本人がもらえるはずだった年金を遺族年金としてもらうことができるか気になりますよね ?

 

2つのパターンが考えられます。

 

ひとつは本人が全く年金をもらわないまま亡くなった場合。

もうひとつは繰り下げ期間が終わって、年金を1回でも受け取った場合です。

 

詳しくご説明しますね。

 

その前に、年金で言う「遺族」とは誰かを見ておきましょう。

 

遺族とは

年金受給において遺族とは、次の人を言います。
・亡くなった人に生計を維持されていた三親等以内の親族

 

繰り下げ期間中に亡くなった場合

じつは、繰り下げ期間中に亡くなった場合は、遺族が過年度分も含めて「未支給年金」として受け取ることができるのです。

 

例えば5年間繰り下げした場合は、繰り下げしなければもらえるはずだった5年分の年金を遺族がもらうことができるのです。

 

その上、その後は遺族年金ももらうことができます。

 

ただし、いずれも繰下げによる割増はありません。

元々の年金がペースとなります。

 

なお、遺族年金にも受給条件がありますから、こちらをご参照くださいね。

遺族年金をもらえる条件~年齢、収入、子供の有無すべて解説

 

 

繰り下げ期間が終わってから亡くなった場合

繰り下げ期間が終わって本人が年金を1回でももらった後に死亡した場合を見ておきましょう。

この場合は遺族は未支給年金をもらうことはできません。

 

でも、条件を満たしていれば遺族年金をもらうことができます。

ただし、繰り下げ期間中に亡くなった場合同様に、遺族年金には繰下げによる割増はありません。

 

亡くなるなら、繰り下げ期間中に亡くなってくれた方が遺族としては「未支給年金」と「遺族年金」の両方をもらえるのでありがたいですね。

あっ、これはバチ当たりな・・・。

 

 

おわりに

いかがでしたか ?

年金の繰り下げ受給の損益分岐点が12年であること、繰り下げ受給の注意点や繰り下げ受給の間に本人が亡くなった場合はどうなるのかについてお伝えしてきました。

 

また、繰り下げ受給をするかどうかの判断は、得かどうかよりも生活パターンから見て楽かどうかを考えたほが良いこともお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?

 

老後は、少しでも楽に生きたいですよね。

 

最後までお読みくださってありがとうございました。

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