社会人になると、生命保険の勧誘があちこちから来るかも知れません。
でも、一人のうち、つまり独身のうちは生命保険は必要ありませんよ。
家庭を持ったら、家族のために考えれば良いです。
独身のうちはせいぜい安い医療保険で十分です。
共済とかが安くてよろしいかと・・・。
月額数千円の掛け金で入院補償を受けられますから。
それに、保険に入っていなくても貯金をしっかりしていれば怖くありません。
ここでは、社会人となったときの生命保険の加入について、私自身の経験から、その必要性の有無について詳しくお伝えしたいと思います。
独身の場合
独身の場合、生命保険の受取人はたいてい親になります。
でも、考えてみてください。
親があなたの生命保険を「アテ」にするでしょうか ?
親は、言うまでもなくあなたが社会人になるまで面倒を見てくれて、本人は自立しています。
なので、万一あなたが若くして亡くなったとしても、それによって経済的に困るようなことはありません。
本来、生命保険は働き盛りで家族を養っている人が病や事故に遭ってなくなってしまったときに、残された家族を経済的に助けるのが目的です。
ですから、独身のうちは生命保険の加入は必要ないのです。
入るなら「生命保険」ではなく、「医療保険」にするとよいでしょう。
万一病気で入院したときに、手術費や入院費をある程度カバーできるので、安心です。
でも、保険に入らなくてもその分貯金しておくのもひとつの方法ですよ。
[私の経験] 私の伯母が某保険会社に勤務していたことから、入社前にほぼ強制的に生命保険に入らせられました。
20年以上も生命保険(医療保険付)に加入し続けましたが、幸いなことに保険を使う機会は一度もありませんでした。
その間支払った保険料は累計で300万円以上。
結局、掛け捨てのようなものでした。
その分貯金しておけば良かったと・・・後の祭りですね。
現在は掛け金の安い共済に入っています。
死亡保険プラス医療保険の総合型で、毎年若干ですがキャッシュバックがあるので、お得感があります。
結婚したら
独身のうちは生命保険は不要。入るとしたら医療保険が良いとお伝えしました。
では、結婚したらやはり「生命保険」に入った方が良いでしょうか ?
万一に備えて、残された家族のためにある程度の生命保険に入っておくとやはり安心です。
でも、あまり保障の大きな保険に入ると今度は家計を圧迫します。
保険の担当者は「安心」を強調してより大きな保障の保険を勧めてきます。
月々の生活費をきっちり計算して決めないと、「万一」のために毎月家計が苦しいのではある意味本末転倒です。
医療保険に入らないと・・・
上で、入るなら医療保険が良いとお伝えしましたが、医療保険にも入らなかった場合、もし病気になって入院でもしたらどうなるでしょう ?
全額自己負担で大変なことに ?
いいえ。
健康保険があります。
就職すると、いままで親の「扶養」であった健康保険から外れて、自分自身が健康保険に加入することになります。
この手続きは会社がしてくれます。
入院費が高額になったら
健康保険には、万一入院費が高額になった場合それを補う仕組みがあります。
「高額療養費制度」と言います。
高額療養費制度とは
ひと月の医療費が一定額を超えた場合、自己負担額に上限が定められていて、それ以上は医療費を払わなくても良いことになっています。
これは年齢や収入によって異なりますか、収入が低い方が手厚い設定となっています。
たとえば、年収約370~約770万円の人だと自己負担額は、次のようになります。
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
つまり、医療費が267,000円以下なら80,100円しか負担しなくても良いのです。
あ、これはこの記事を書いている時点の例ですので、実際に適用を受けたいときは、会社の総務の社会保険担当者の方に聞いてくださいね。
そうは言っても新社会人にとっては80,000円だって大変な負担ですよね。
なので、貯金しておくことをおススメしているのです。
そしてさらに余裕があったら医療保険に入っておけば、手術1回につき例えば10万円とか、入院1日あたり5,000円の保険金が支給されるので大分助かりますよ。
病気やケガで働けなくなったら
あと、健康保険には、万一病気やケガで働けなくなった場合、ある程度の収入を得られるようカバーしてくれる制度も用意されています。
「傷病手当金」と言います。
「傷病手当金」は、最長1年6カ月、給付を受けることができます。
しかも標準月額の3分の2の給付が受けられるので、長く休まなくてはならない場合に強い味方となってくれます。
(コラム標準月額とは)
給与の額によって定められたランク付けみたいなもの。
健康保険では、たとえば給与が210,00円から230,000円までは標準報酬月額は220,000円という具合に定められています。
健康保険料も、傷病手当金も標準報酬月額によって決定されるのです。
持病があると保険に入れないか ?
よく聞かれることに、「持病があると生命保険に入れない」とか、うつ病とかの「精神疾患があると保険に入れない」と言うことがあります。
たしかに、病気があると入れない保険が多いです。
でも、中には持病があっても、そしてそれか精神疾患でも加入できる保険があります。
「引受基準緩和型保険」と「無選択型保険」です。
加入時の健康状態に関する条件が緩和されるか無条件に加入できるというものですが、いずれも割高ですし、保障内容も一般の生命保険に比べると弱い傾向にあります。
なので、保険に入るなら、健康なときに入っておく方が良いと言えます。
特に注意しなければいけないのは、「告知義務違反」です。
本件加入できない病気なのにかくして加入すると、後で保険金を受け取ろうとしたときに「告知義務違反」として保険金を受け取れなくなってしまいます。
ただし、たいていは病歴を遡るのは5年までです。
詳しくは保険に加入しようとするときに保険会社の人に聞いてください。
おわりに
社会人になったら生命保険に入るべきかについてお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?
最後にまとめておきますね。
・独身のうちは生命保険は不要
・保険に入ったと思って貯金する
・独身のうちに入るなら「生命保険」ではなく「医療保険」がおすすめ
・持病があっても加入できる保険もある
・まったく保険に入らなくても健康保険がカバーしてくれる
あなたが安心して社会人として生活してゆけますように !
最後までお読みくださってありがとうございました。