せっかく就職できたと思ったら「ブラック」だった。
ブラック企業の見分け方を知っていれば、こんなことにはならなかったのに・・・。
ここでは、入社してからつらい思いをせずに済むように、私自身の転職の経験を踏まえて、ブラック企業の見分け方についてお伝えしています。
ブラック企業とは
よく「ブラック企業」という言葉が使われますが、「ブラック企業」とはどんな会社を言うのか ?
「ブラック企業」の特徴をあげておきます。
①従業員に対して極端な長時間労働やノルマを課す
②残業代を支払わない
③パワハラが横行する
④従業員を社会保険に加入しない
残業代を払わないのは労基法違反ですが、残業代込みの給料だと従業員を言いくるめる会社もあります。
また、社会保険に入れなくても済むように2ヵ月の短期雇用ばかりを採用する会社もあります。企業としてのコンプライアンス意識が低い会社は「ブラック企業」と言ってよいでしょう。
ブラック企業の見分け方
それではいよいよブラック企業の具体的な見分け方をお伝えしましょう。
次の5つの視点から見分けてゆきます。
・求人情報から
・ハローワークの場合
・ホームページから
・面接時のチェックポイント
・説明会から
順に見てゆきましょう。
求人情報から
ブラック企業の求人には次の傾向があります。
・未経験者歓迎
・求人誌に毎回掲載している
・平均年齢が20歳台と若い
・高待遇をアピールしている
未経験者歓迎
通常、企業は即戦力となる経験者が欲しいもの。
未経験者でよいなら社員ではなくアルバイトで足りるはずです。
そこをあえて「未経験者歓迎」と書いているということは、とにかく人手がたりない。
なぜならみんなすぐ辞めてゆく。
だから使い捨ての人間が欲しい。
そういう会社はよく「未経験者歓迎」と書いています。
すべての会社ではないにしろ要注意です。
求人誌に毎回掲載している
求人誌に毎回掲載するのもやはり人不足が慢性化している証拠。
つまり辞める人が多いと推定されますから、ブラックの可能性だい大です。
平均年齢が20歳台と若い
社員の平均年齢が若いと、若さと活気のある会社と思われがちですね。
創業者が若いベンチャー企業の場合もありますが、30歳、40歳になるまで長く働けない会社である可能性があります。
つまり、「キツイ」から耐えられずに辞める。
そのためまた若い人を補充する。
この繰り返しで平均年齢は若くなります。
また、ベンチャー企業は社規則が整っていなかったり、深夜残業を続けることで成り立っているケースもあります。
うわべのカッコよさにとらわれずに、面接まで進んだら残業時間とか休日出勤についても聞いておくことをお勧めします。
組織としてしっかりしていて長く続いている会社は、必然的に年齢の高い人が何割かいて成り立っています。
平均年齢だけに焦点を当てるなら、30代後半から40代であれば、「普通」です。
平均年齢は、要注意パラメーターですよ。
高待遇をアピールしている
高待遇をアピールしている会社も要注意です。
人を「釣る」ための「エサ」として高待遇を謳うことがあります。
営業職むけにありがちな求人広告です。
実際に入ってみたら高待遇はサンプルで、毎月○○円以上の契約を取ってきたら支給されるという条件付きの例であることが多々あります。
面接まで進んだら、高待遇の具体的条件を聞き出して下さい。
そして、最低保証額を確認することをおすすめします。
ハローワークなら
ハローワークの求人で見つけた企業なら、応募する前にハローワークの相談員に次のことを聞いてください。
確認して答えてくれます。
・一年を通じて求人している企業か?
・過去、何人の求職者が採用されたか ?
常に求人している会社は、辞める人が多いからいつも人が足りないと考えられます。
つまり、ブラックの可能性が高い。
また、過去たくさんの人が採用されているのに、なお求人しているということは、辞める人が多いということです。
ハローワークは数年にさかのぼって調べてくれます。
ハローワークに登録している企業の中には確かにブラックも多いようです。
でも、ブラックかどうかを判断するための情報も提供してくれますから、しっかり確認しましょう。
ホームページから
個人商店は別として、今時ホームページがない会社はそれだけで怪しい。
代表者、資本金、設立年は求人情報に書いていても、ホームページがないとどんな会社なのか分からないわけですから。
また、ホームページがあってもお粗末な場合は、余裕のない会社です。
ホームページに時間やお金をかけるゆとりがない。
つまり、時間とお金に余裕がない。
これはブラック企業にありがちな現象です。
面接ではここをチェック !
中小企業の場合、ブラックかどうかが、もっともよく分かるのは面接のときです。
大企業だと、面接でトップに会うことはありませんし、職場を見る機会もないでしょう。
でも、中小企業の場合は、面接が進めば社長面接をするところが多いですし、初めから社長が面接する会社もあります。
また、職場を垣間見ることができる場合もあります。
面接でチェックすべき点は次の4つです。
・玄関が汚くないか
・受付の態度が悪くないか、また表情が暗くないか
・職場の雰囲気が暗くないか
・社長がイヤな感じではないか
玄関が汚いのは、なりふり構わない会社。
受付の態度が悪いのは、職場に不満がある可能性大です。
受付嬢の表情が暗とか、職場の雰囲気が暗いのは、もちろん楽しくないから。
仕方なしに仕事をしていると活気が感じられません。
ブラック企業にありがちな状態です。
そして最も重要なのは、会社のトップ、つまり社長と会った時に「イヤな感じ」を受けないかです。
この点に関しては、自分の「感性」を信じること。
ちょっと非科学的な言い方ですが、人から受ける「感じ」は大事です。
特に企業のトップは会社全体のあり方や方向を決める人ですから、その人の考えひとつで会社はブラックにもホワイトにもなります。
社長からイヤな感じを受けたら、ブラックである可能性大と思った方が良いです。
仮にブラックでないとしても、社長と自分が「合わない」と入社してから辛い思いをすることになりますよ。
説明会では
説明会では次の点を注意してみてください。
・若手中心をアピール
・若くして稼げる
・精神論を説く
・出席しているのは社長だけ、社員は若手だけ
こういうことを言う会社は「ブラック」の可能性大です。
若手中心をアピール
「わが社は若手中心の活力ある企業です。」
なんて言うと、明るい会社に聞こえるかも知れませんね。
でもこれ、中堅社員が育つ前にみんな辞めてしまって、何も知らずに入ってきた若手社員しかいないという可能性が高いです。
つまり、ブラック。
若くして稼げる
「当社では20代で月収40万円も可能です。」
「頑張れば若くても稼げる会社です。」
と言うのはたいてい、「ガンガン営業してめちゃくちゃ注文取ってくれば可能」か「死ぬほど残業やって土日も出勤すれば可能」かのいずれかです。
精神論を説く
「気合で成長している」とか「頑張った人が報われる」とか精神論的なことを強調するようだと「アブナイ」ですよ。
電話の受話器を手から離せないくらいにテレアポをかけまくらないと
「なにサボってんだ !」
と怒鳴られる。
飛び込み営業を繰り返すことでしか売上を伸ばせない。
「今日は何軒訪問して何件注文を取りました。」
注文が取れないと
「お前はやる気がないのか !」
と怒鳴られる
毎日この繰り返し。
こんな会社は企業戦略がないから、精神論を説くしかないのです。
まあ、今どきテレアポや訪問販売中心の会社なんてないでしょうけど、分かりやすいたとえです。
出席しているのは社長だけ、社員は若手だけ
これもやはり「若手中心の会社」で説明した通り、中堅になる前に辞めてしまう会社の可能性大です。
あと、気を付けた方がいいのは「当社はアットホームな会社です。」と言う企業。
ブラックとは限りませんが、人によっては苦手かも知れません。
和気あいあいでは仕事ははかどらないでしょうから、こういうのは飲み会が多い可能性があります。
飲み会が好きな人はいいですが、「定時後まで付き合わされるのはチョット・・・」という人にとっては要注意ですね。
「アットホームとは具体的にはどういうことでしょう ?」
と聞いておくとよいです。
最後に、説明会ではぜひ次のことを忘れずに聞いてください。
・社員の平均年齢
既に「求人情報から」で述べたように30代後半から40代であれば、「普通」です。
もし答えられなかったら自社の社員の平均年齢も把握していないダメ人事かアブナイ経営者です。
おわりに
いかがでしたか ?
ブラック企業の見分け方についてお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?
どんな会社に勤めるかで人生は大きく変わります。
少なくとも「ブラック企業」には入りたくないですよね。
あなたがしっかりした会社に就職ができますように !
最後までお読みくださってありがとうございました。