求職活動の実績作りは結構めんどうですよね。
失業保険をもらうには4週ごとの決められた日(失業認定日)に「失業認定申告書」に求職活動の実績を記入して「受給資格者証」と一緒にハローワークに提出しなければなりません。
このとき、どんなことをすれば求職活動として認められるのか、また、認められないのはどんなことなか ?
さらに「確かに求職活動をしました」という証拠の提出が必要なのか気になります。
ここでは、求職活動の実績作りとして認められるもの、認められないものはなにか、どうすれば効率的に実績作りができるか、さらに証拠が必要なのかについて解説しています。
求職活動の実績回数は何回必要か ?
求職活動の実績回数は何回必要でしょうか ?
認定日から次の認定日の前日までに2回以上の求職活動をする必要があります。
2回未満の場合は失業保険(失業手当)を受給できません。
ただし、自己都合退職の場合と会社都合退職では異なります。
自己都合退職の場合は失業保険の「給付制限期間」があるからです。
初回認定日までに必要な求職活動は自己都合退職でも会社都合退職でもどちらも1回です。
但し、自己都合退職の場合は初回認定日はまだ「給付制限期間」中なので失業保険は受けられません。
それに対して会社都合退職の場合は初回認定で失業保険を受けることができるのです。
そして、自己都合退職の場合は2回目の認定日までにもう1回求職活動していれば失業保険を受けることができます。
それ以降は毎回2回以上の求職活動が必要となります。
つまり、最初に失業保険をもらう前の認定日の前日までに2回の休職活動が必要ということです。
一方、会社都合退職の場合は2回目の認定日までに2回以上の求職活動が必要で以降同様となります。
図にすると下のようになります。
※1 : 受給資格決定日に雇用保険説明会に参加する必要があり、これが求職活動1回となる
※2 : 待期期間は7日間
※3 : 自己都合退職の給付制限期間は2ヵ月間
求職活動の実績作りとして認められるもの
はじめに求職活動の実績として認められるものにはどんなものがあるか確認しておきましょう。
求職活動の実績として認められるものは次の通りです。
No. | 求職活動の実績として認められるもの |
1 | ハローワークの初回の雇用保険説明会への参加 |
2 | ハローワークが行う職業相談、職業紹介 |
3 | ハローワークが行う講習、セミナーへの参加 |
4 | 求人への応募(応募書類の送付、ネットからの応募) |
5 | 採用試験を受ける(面接、筆記試験の受験など) |
6 | 事業所への募集に関する問い合わせ |
7 | 民間企業が行う職業相談、セミナー、就職フェア等への参加 |
8 | 公的機関等が行う企業説明会等への参加、職業相談 |
9 | 離職前事業主が再就職援助として行う職業相談、職業紹介 |
10 | 就職のための国家試験、検定等の資格試験の受験 |
出典 :
北海道ハローワークホームページを参考に作成
求職活動実績の範囲等について
ハローワークに実績作りを証明しなければならない ?
「確かに求職活動を行いました」ということを証明しないといけないかを、「郵送」「ネット」の場合に分けて解説します。
郵送の場合
最も不安になるのは企業に応募書類を郵送した場合です。
「応募書類を送りました」と書いてハローワークに信用してもらえるのか ?
何か証拠を提出しなければならないのではないかと思いますよね。
答えは、
応募したという「証拠」の提出は原則不要です。
それなら何もしなくても「応募した」といくらでも書けそうな気がしますよね。
でも、「失業認定申告書」には応募先の会社名、電話番号、応募日付を記載する必要があります(書き方は後程例を挙げてご説明しますね)。
ですから、ハローワークは必要に応じて確認することができるのです。
郵便局が確かにあなたの郵便物を引き受けたことを記録して、受領証を発行します。
ただし、各地のハローワーク、あるいは担当者によっては運用が微妙に異なっていることがあって、求職活動の証拠をいちいち求められることもあり得ます。
あらかじめハローワークに聞いておくとよいですよ。
また、万一応募先の採用担当者がルーズな人であった場合、応募書類に目を通していない、開封すらしていない、ということもあり得ます。
その時はハローワークの職員が問い合わせても
「そのような方の応募には覚えがありませんね」
と言われてしまうかも知れません。
念のために「特定記録郵便」で送ると、送ったこと、届いたことが確実に記録として残ります。
郵便局が確かにあなたの郵便物を引き受けたことを記録して、受領証を発行します。
インターネット上で配達状況を確認できますし、配達完了メール通知サービスを受けることもできます。
郵便局に出向かなくてははいけませんが人生がかかっている応募書類を送るのですから、手間をかけても確実性を取った方が安心です。
求職活動の実績として欲しいだけけで応募した場合でも、万一ハローワークに応募の証拠を求められたときの強い味方となりますよ。
もしも認定日まで4週間の中で、最低2回の求職活動をしたことかが認められないと4週分の失業保険がもらえないのですから大変です。
郵送の場合は「特定記録郵便」がおすすめです。
料金は、通常の郵便代金+160円ですよ(2023年5月時点の料金)。
ほかに、レターパックを使うという手があります。
ネットで追跡ができるので、相手に届いたことの証拠、つまり求職活動の証拠となります。
相手の郵便受けに届けるレターパックライトと、相手に対面で届けて受領印またはサインをもらうレターパックプラスがあり、どちらもA4サイズが折らずに入ります。
料金は次の通りです(2023年5月時点)。
レターパックライト : 370円
ターパックプラス : 520円
ネット応募の場合
ネットで応募する場合は、
企業側から
「〇〇様 ご応募いただきましてありがとうございます。」
などの受付完了メールが飛んできますから、これが求職活動の証拠となります。
求職活動の回数カウントの注意
ハローワーク経由で企業に応募した場合と自分で応募した場合では、求職活動の回数カウントが異なります。
ハローワークで相談後紹介された企業応募した場合
・相談で1回、応募で1回の計2回となる
自分で探して応募した場合
・応募から面接や筆記試験が終わって結果が出るまで、同一企業と何度やり取りしても1回
効率的な求職活動をするには
ここて、効率的に求職活動の実績作りをする方法をご紹介しておきましょう。
次の2つの方法が有効です。
・認定日にハローワークで相談する
・ネットで求職する
ご説明しましょう。
認定日にハローワークで相談する
認定日にはハローワークに行かなくてはなりません。
このとき、職業相談をしてしまえば求職活動1回分としてカウントすることができるので、1回の来所で2つの目的を果たすことができるということです。
ただし、認定日の相談は次回のカウントとなるもので今回のカウントには加えることはできませんのでご注意ください。
就職活動は認定日の前日までが今回のカウント
となるのです。
ネットで求職する
1社ごとに1回とカウントされるので2社にオンライン応募すればそれだけで2回の求職活動をクリアできます。
居ながらにして、1日で2カウント稼ぐことができるので効率的ですね。
求職活動の実績として認められないもの
求職活動の実績として認められない代表的なものを挙げておきましょう。
No. | 求職活動の実績として認められないもの |
1 | ハローワークでの求人検索 |
2 | インターネットでの求人検索 |
3 | 新聞・求人誌などでの求人閲覧 |
4 | 企業への電話、メールでの求人などのの問い合わせ |
5 | 就職エージェントや派遣会社への登録 |
ちなみに私が失業保険をもらっていたときは、ハローワークに出向いて端末で求人検索するだけで休職活動1回と認められていました。
ですから、失業認定日の前日までにハローワークに2回出向いて求人検索するだけで失業保険を受けることができましたが現在は残念ながら求職活動とは認めてもらえません。
就職エージェントへの登録は是非ともしておくことをおすすめします。
就職エージェントから紹介してもらって応募すれば求職活動としてカウントされますし、うまくマッチングすれば採用につながりますから。
求職活動の実績の書き方
失業認定申告書の
「3 失業の認定を受けようとする期間中に、求職活動をしましたか。」の
「①ア 求職活動をした」に○を付けます。
ハローワークで相談を受けたり、セミナーに参加した場合や就職エージェントに相談又は応募先の紹介を受けた場合は上の欄「(1) 求職活動をどのような方法で行いましたか。」に記載します。
企業に応募書類を提出したり面接を受けたりした場合は下の欄「(2) (1)の求職活動以外で、事業所の求人に応募したことがある場合には、下欄に記載してください。」に記入します。
下に記入例を載せておきますね。
赤文字部分が記入例です。
本当は休職活動の実績は2つでよいのですが、3種類(緑文字の①~③)の求職活動の記載例とするため、3つのせておきました。
それぞれ
①ハローワークで就職相談を受けた場合
②企業に応募書類を郵送した場合
③ネットで転職サイトから企業に応募した場合
です。
求職活動の実績が足りない ! 当日でもOKか ?
求職活動の実績が足りないとき、認定日の当日でも実績を作ることはかのうでしょうか ?
残念ながらNGです。
あくまでも求職活動は認定日の前日までに行ったことしかカウントできません。
しかし、認定日にハローワークで職業相談をすれば、それは次回認定日に1回の職業活動としてカウントされるのは既にお伝えした通りです。
ですから、認定日は単に認定の申請をするだけでなく、ついでに求職相談をしてしまうと効率的ですよ。
おわりに
いかがでしたか?
求職活動の実績として認められるもの、認められないものについて、また、休職活動をしたというは証拠は必要なのか、さらに効率の良い実績作りの方法についてお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?
4週間毎の失業認定が間違いなく受けられますように。
最後までお読みくださってありがとうございました。