新入社員になったけど、配属に不満が・・・。
願いがかなって良い会社に就職できたと思っていたのに、なんで希望と違う部署に配属されるの ?
中には本社勤務だと思っていたのに地方の支店・営業所に配属になることも・・・。
希望と違う部署に配属されるとモチベーションが落ちてしまうかも知れませんよね。
会社に理由を聞いてよいのでしょうか ?
ここでは新入社員として配属に不満を持ったとき、どうしたら良いのか、また希望通りにならない理由について、人事担当者の視点からお伝えしたいと思います。
新入社員の配属先の決め方は ?
会社は次の観点から新入社員の配属先を決めています。
・適正
・部門の要望
・キャリアプラン
・全社のバランス
・本人の希望
会社は、新入社員の配属先を決めるとき、本人の希望を全く考慮しないわけではありません。
でも、それ以上に優先順位の高い理由があるのです。
順にご説明しますね。
適正
人事担当者は採用した新入社員の性格や特性を良く見ています。
本人が気づいていない適正を見抜くことができます。
なので、自分は営業に向いていないと思っている人が意外にも営業部門に配属されることがあるのです。
部門の要望
たいていの会社では、各部門ごとに新年度に新人が何人欲しいかを人事部門に申請します。
部門間の人数調整の結果、希望と異なる部署に配属となることがあります。
でも、単に人数調整だけでその部署にぜんぜん向いていない人を配属させることはありません。
「この人なら、この部署でやってゆけるだろう。」と判断した人を配属させるのです。
ですから、通常は「ミスマッチ」は起こらないものなのです。
キャリアプラン
個々の新入社員のキャリアプランを考えて、最初はあえて希望と異なる部署に配属させることがあります。
例えば、技術職を希望して入社したのに、営業に配属されてしまうことがあります。
本人としては「自分は技術をやりたいのに、よりによって一番やりたくないと思っていた営業に配属されるとは・・・。」
とおもいっきりモチベーションを落としてやる気を失ってしまう人もいるでしょう。
でも、会社としてはこう考えている可能性があります。
「この人物にはお客様と会話のできる技術者になってもらいたい。」
「だから最初の1年は営業を経験してもらおう。」
そうすることで、お客様のことを念頭に置いた開発のできる素敵な技術者が誕生することになります。
なので、配属の意図を聞かれた方がよいですよ。
そのあたりのことは後程もっと詳しくご説明しますね。
ただし、2年も3年も営業をやってからでは技術者に変わることが難しくなります。
逆に技術職を何年もやってから営業職に変わると、製品のことが翌わかる営業マンになりますから、こちらはOKです。
全社のバランス
複数の拠点を持つ会社なら、全社的なバランスも考えて配属が決められます。
必ずしも本社配属とはかぎりません。
検収期間が終わって地方に配属となることもありますし、初め本社配属でも、のちに転勤となることもあります。
会社とはそうしたものだということを理解しておいてください。
本人の希望
そしてもちろん、本人の希望が考慮されます。
でも、会社都合が優先するのは仕方がありません。
以上の配属の決め方を理解したうえで、いよいよ配属に不満があるとき、どう対処したらよいかについてご説明しましょう。
新入社員として配属に不満があるときの対処方法
新入社員として配属に不満があるときの対処方法としては次の4つがあげられます。
・理由を聞く
・我慢する
・配置転換を希望する
・転職する
理由を聞く
配属が志望と違っていたら、モチベーションが上がりませんよね。
そのままではいけません。
先ずは直属の上司に配属理の理由を聞くことです。
人事担当者に聞くのではなく、直属の上司に聞きます。
そうしないと、上司は「自分を飛び越えて交渉した」と思って内心面白くありません。
ですから必ず上司に聞いてください。
このときは、いきなり口頭で聞くのではなく、まずメールを送ります。
「〇〇課長
お忙しいところ申し訳ありませんがご相談したいことがありますので、ご都合の良いときに少しお時間をいただけないでしょうか ?
宜しくお願い致します。」
こうすることで、上司と二人で話ができる場所に呼ばれることになります。
上司の席で話すと周りの人たちに聞こえてしまいますから、席に呼ばれたら
「できれば他の場所でお願いしたいのですが・・・。」
と言ってください。
本題に入るときは次のように聞きます。
「この部署に不満があるということではないのですが・・・。
実は私は〇〇職を志望して採用していただきました。
配属が志望した職種とは全く違うので戸惑っております。
こちらに配属となった理由をお教え頂きたくてお時間を取って頂きました。」
いきなり「この部署に配属された理由を教えてください。」ではなくて、採用された経緯を説明したうえで聞くと良いです。
そして、理由を聞いた後でこう続けます。
「この先、ここで経験させていただいた後、希望の職種に就くことはできるでしょうか?」
上司の答えがどのようなものであっても、最後はこう締めくくります。
「分かりました。お忙しいところお時間を取って頂きまして有難うございました。」
我慢する
渡辺和子さんの著書
「置かれた場所で咲きなさい」
には、おかれた環境に不平を言わず頑張ることの価値が述べられています。
配属の理由を聞いた後で、「これも一つの経験だ。」と割り切れるのであれば、希望した配属先でなくとも現在の部署で頑張ってみるのもアリではないでしょうか ?
配置転換を希望する
希望と違う部署に配属された理由を聞いてもどうしても元々希望していた仕事に就きたいのなら、配置転換の希望を出してみることができます。
ただ、配属されてすぐはいけません。
1年間しっかり与えられた仕事をやって、できるようになってから言います。
そうでなければただの「わがまま」と取られてしまいます。
仕事をきちんとこなしてきたと認められて初めて交渉できると思ってください。
配置転換の希望も、直属の上司に言います。
ポイントは次の2つです。
・不満を言ってはいけない
・あくまでもやりたいことへの熱意を語る
配属の理由を聞くときと同様に部署に対する不満を言ってはいけません。
「1年間いろいろ教えて頂いて感謝しております。
じつは配属された直後に申し上げたとおり、私は〇〇の仕事をやりたいと心から望んでいます。
そこで、〇〇部への配置転換を希望したいのですが、ご検討いただけないでしょうか ?」
転職する
配属が希望と全く違っていて、その理由が納得できないとき、あるいは配置転換の希望が受け入れられないときは転職を考えるしかありません。
でも、転職は簡単ではありません。
なぜなら、企業が中途採用する場合は、その職種の経験者を採用したいからです。
就職して1年なら異なる職種への転職も比較的ハードルが低いです。
1年の遅れは取り戻すことができるからです。
でも2年、3年経つと、未経験者は採用のハードルが高くなります。
もうひとつおすすめしたいことは、次の就職先を見つけてから現職を辞めるということです。
・転職理由として不満を言ってはいけない
・希望の職種への熱意を語る
転職の面接では必ず転職の理由を聞かれます。
「現在の職場に不満があるわけではないのですが、じつは、私はもともとエンジニアを目指しておりました。」
「現在の会社では営業に力を入れていて、営業職に就きましたが、どうしてもエンジニアになる夢を捨てられなく、高い技術力を持っておられる御社に応募させて頂きました。」
とこんな感じで答えます。
おわりに
いかがでしたか ?
新入社員になって配属に不満があるときの対処法についてお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?
あなたが納得のゆく仕事をしてゆけますように !
最後までお読みくださってありがとうございました。