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年金は働くと減額されるって本当 ? 具体的な額を例で説明

この記事を読むのに必要な時間は約 14 分です。

年金は働くと減額されるの?!

年金は働くと減額されるっていうけど、本当でしょうか ?

はい。

働いて一定以上の収入があれば減額されます。

でもご安心ください。

 

年金をもらいながら働いて損をすることはありません。

年金しかもらわない場合に比べて、必ず収入は増えるからです。

 

それに、たいていの人は年金を受け取りながら働いても減額されることはありません。

減額されるのは収入がかなり高い人だけです。

 

また、減額される条件は年金を受け取る年齢によっても異なります。

特に65歳以上は基準値が高く設定されているので、減額されにくいのです。

 

ここでは、年金が働くことで減額される条件について分かりやすく解説してゆきます。

 

 

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年金をもらいながら働くと減額される理由

ここでいう年金とは「厚生年金保険」を指します。

 

つまり、「保険」なのです。

年金を必要とするできるだけ多くの人に支給を続けるために、限りある財源を可能な限り温存することが目的と言えるでしょう。

 

働いて収入の多い人には一部の受け取りを我慢してもらうということです。

 

 

年金をもらいながら働くと減額される

働きながらもらう年金のことを「在職老齢年金」と言います。

 

「在職老齢年金」は、働いて得た収入との関係で一部、または全部が停止されることがあります。

この停止される額のことを「支給停止額」と言います。

 

「支給停止額」の計算方法は、65歳未満と65歳以上では異なります。

簡単に言うとこうです。

 

60歳~64歳で働くと          年金月額 + 給与月額 > 28万円で減額される

65歳以上で働くと              年金月額 + 給与月額 > 47万円で減額される

 

では、具体的に年金はいくら減額されるのか、順にご説明しますね。

 

その前に「支給停止額」の算出に使う言葉の説明をしておきましょう。

 

年金月額 = 1ヵ月当たりの年金総額
(正しくは「基本月額」と言いますが、ここでは分かりやすく「年金月額」と言い換えます)

給与月額 = (給料の標準報酬月額※+1年間の賞与)÷12で割った額 (
正しくは「総報酬月額相当額」と言いますが、ここでは分かりやすく給与月額」と言い換えます)

 

[標準報酬月額とは]

標準報酬月額とは、社会保険料を簡単に計算するために、毎月の給料などの報酬の月額を区切りのよい幅で等級分けしたものです。

健康保険は1~50等級 厚生年金は1~31等級 に分けられています。

 

 

65歳未満の在職老齢年金

65歳未満で年金もらいながら働く場合は、ちょっと計算が面倒です。

 

まずはじめに、年金月額と給与月額にはそれぞれ次のボーダーラインが設けられます。

 

・年金月額は28万円がボーダーライン

・給与月額は47万円がボーダーライン

 

そして、それぞれのボーダーラインとの大小関係によって次の4通りの方法でいくら減額されるかが計算されるのです。

 

年金月額(A)と給与月額(B)支給停止額(減額される年金の月額)
①A + B ≦ 28万円0(減額なしで全額支給)
②A ≦ 28万円かつB ≦ 47万円(A + B – 28万円) x 0.5  が減額される
③A ≦ 28万円かつB > 47万円(A + B – 28万円) x 0.5 + A – 47万円 が減額される
④A > 28万円かつB ≦ 47万円A x 0.5
⑤A > 28万円かつB > 47万円47万円 x 0.5 + (A – 47万円)

 

 

つまり、年金の月額と給与月額の合計が28万円以下なら、年金を減額されることはありません。

 

仮に次の例でいくら減額されるか見てみましょう。

 

年金月額 : 16万円

給料 : 22万円とすると標準報酬月額も22万円

賞与 : なし

給与月額 = 22万円

 

この場合は、上の表の②に該当しますから、

 

支給停止額 = (22万円 + 16万円 – 28万円) x 0.5 = 5万円

 

結果として年金が月額 5万円減額されて、15万円 – 5万円 = 10万円となります。

働いて得た給料の22万円と合わせて、収入は

 

10万円 + 22万円 = 32万円

 

年金だけより、働いた方が確実に収入は増えます。

 

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65歳以上の在職老齢年金

65歳以上で年金もらいながら働く場合は、年金月額と給与月額の合計に47万円のボーダーラインが設けられます。

 

次の2通りなので分かりやすいですね。

 

年金月額(A)と給与月額(B)支給停止額(減額される年金の月額)
①A + B ≦ 47万円0(減額なしで全額支給)
②A + B > 47万円(A + B – 47万円) x 0.5  が減額される

 

出典 : 日本年金機構
65歳以後の在職老齢年金の計算方法

 

仮に年金と給与月額が上の65歳未満の例と同じ額とすると。

 

22万円 + 16万円 = 38万円

 

となり、47万円以下ですから、年金の減額はありません。

 

よほどの高給取りでなければ47万円を超えることはないでしょう。

大抵の人は65歳以上で年金をもらいながら働いたら働いた分だけ収入が増えるのです。

 

 

70歳以上の在職老齢年金

70歳も65歳以上なので同じではないかと思うでしょうが、少しだけ事情が違います。

 

それは、

厚生年金保険に加入できるのは70歳になるまで

ということです。

 

70歳に達しした時点で厚生年金保険の被保険者の資格を失います。

 

したがって70歳以上の人は働いていても厚生年金保険料は徴収されません。

 

ですから、70歳以上で働いても年金額に影響はありませんよ。

 

ただし、働いていれば既にご説明した在職老齢年金制度の年金調整の対象となりますから、給与月額が高いと65歳以上と同じ条件で年金が減額されることとなります。

 

停止された額は後から戻るか ?

「停止」というからには、後で働くのを辞めたら停止が解除されて、その分が戻ってくると思う人もいるようです。

 

でも、停止され駄文は後からは戻りません。

 

減額が無くなるだけで、停止期間中に減額された分をあと回しでもらえるわけではありませんのでご注意くださいね。

 

 

年金が働くともらえない場合

既に年金が減額される額の計算方法はご説明しましたね。

ではここで、年金が全額支給停止になってもらえない場合も見ておきましょう。

 

65歳未満の場合

例として上と同じ年金月額が16万円とすると、

②年金月額 ≦ 28万円 かつ 給与月額 ≦ 47万円

に該当しますから、

 

(年金月額 + 給与月額 – 28万円) x 0.5  が減額されます。

 

つまり

(16万円 + 給与月額 – 28万円) x 0.5 が 16万円以上なら年金は全額支給停止です。

 

(16万円 + 給与月額 – 28万円) x 0.5 = 16万円

式を変形させてゆきます。

左辺と右辺に2を掛けて

16万円 + 給与月額 – 28万円 = 32万円

16万円 と- 28万円を右辺に移して

給与月額 = 32万円 – 16万円 + 28万円

給与月額 = 44万円

 

年金月額が16万円の人なら、給与月額が44万円以上になると年金は全額支給停止となり、もらえないことになります。

 

65歳以上の場合

同様に年金月額が16万円として、年金月額 + 給与月額 > 47万円とすると、

 

(年金月額 + 給与月額 – 47万円) x 0.5  が減額されますからこれが年金月額維持用になれば年金は全額支給停止となります。

 

つまり、

(年金月額 + 給与月額 – 47万円) x 0.5 = 年金月額

で全額停止です。

 

年金月額16万円とすると、

(16万円 + 給与月額 – 47万円) x 0.5 = 16万円

この式から給与月額を求めると

 

給与月額 = 32万円 -16万円 + 47万円 = 63万円

 

給与月額が63万円以上だと年金はもらえないことになります。

 

けっこうな高額所得者ですよね。

 

年金が減額されたりもらえない場合もあるなんて、やはり年金をもらいながら働くのは損だ !

と思うかも知れませんね。

その点について次でご説明しましょう。

 

年金をもらいながら働くと損 !?

 

冒お伝えしたように、年金をもらいながら働いても損はしません。

 

仮に、働いて年金が全額支給停止になったとしても、働いている間は厚生年金保険料を払い続けることになります。

 

その結果

将来もらえる年金額は確実に増える

ことになります。

 

つまり、共起的に見れば「得」なのです。

厚生年金に加入しなければ減額されない

ここまでの説明は、働いた厚生年金に加入している場合です。

 

厚生年金に加入しない場合は、いくら働いても年金を減額されることはありません。

 

でも、5人以上の会社は従業員を厚生年金に加入させることが義務づけられています。

そして、月の労働日数及び時間が正社員の4分の3以上働く人は、満70歳になるまで厚生年金に加入しなければなりません。

 

なので厚生年金を加入しないで働く人とは、次の条件のどれかに当てはまる人です。

 

・月の労働日数及び時間が正社員の4分の3未満の人
・労働契約の期間が2ヶ月以内の人
・従業員が常に5人未満の個人事業主のもとで働く人
・個人事業の飲食店、美容院、旅館、農林水産業などで働く人(従業員が5人以上でも)

 

上の条件に当てはまらない人は、年金をもらいながら働いても厚生年金を払わなくてはいけません。

 

その代わり、将来もらえる年金が増えますよ。

 

おわりに

いかがでしたか ?

 

年金が働くと減額される条件とその額についてお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?

 

最後にまとめておきますね。

・満65歳未満で年金をもらっていると年金額と給与の額によって減額がある
・減額があっても働けば総収入は確実に増える
・満65歳以上なら年金額と給与の額(標準報酬月額)の合計が47万円以下なら減額なし
・年金をもらいながら働いても、厚生年金に加入していなければ減額なし
・厚生年金に加入して働けば将来の年金が増える

 

老齢になっても元気で働けるのはありがたいことですよね。

 

最後までお読みくださってありがとうございました。

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