面接でほかに受けている企業を聞かれることは良くあります。
なぜそんなことを聞くのでしょう ?
「余計なお世話」
そう思うかも知れませんね。
でも聞くにはそれなりの理由があります。
そして、答え方によっては合否を作用することにもつながります。
ここでは面接でほかに受けている企業を聞く理由と答え方について、採用担当者の視点から解説してゆきます。
面接でほかに受けている企業を聞かれる理由
ほかに受けている企業については、じつは次のようにセットで聞かれます。
「ほかに何社くらい受けていますか ?」
「内定をもらったところはありますか ?」
聞かれる理由は2つあります。
ひとつは、その人が入社してくれそうか確かめるため。
そしてもう一つはその人が他社からどう判断されているか参考にするため。
採用担当者の心理を見ておきましょう。
採用したい人物と判断した場合
「自社が内定を出したら入社してくれるだろうか ?」
その可能性を測るために既に他社から内定をもらっているかどうかを聞くのです。
決めかねている場合
「この人物は他社から見て欲しいと判断される人物だろうか ?」
「多く会社を受けて1社も内定がないならどこからも欲しいと思われない人物なんだろう」
「うちも見送っておこう」
この2つのうち、どちらの理由で聞かれているのかは、面接を受けている側からは分かりません。
だからこそ、答え方には注意が必要なのです。
では、答え方についてお伝えしますね。
ほかに受けている企業を聞かれた時の答え方
ほかに受けている企業を聞かれた時の答え方はケースによってつぎの4つに分けられます。
・内定をもらっている場合
・内定をもらっていない場合
・就活の終盤にきている場合
・ほかに受けている企業がない場合
なかでも、まだ内定をもらっていない場合で、かつ時期的に就活の終盤にかかっている場合の答え方が最も難しくなります。
順にご説明しましょう。
内定をもらっている場合
何社受けたかも、内定をもらったところがあることも正直に答えて良いです。
あなたが、他社から採用したいと評価された人物であることを示すことになるので、今回の面接でもプラスに働きます。
内定をもらっていない場合
一方、まだ内定をもらった企業がない場合は、答え方に少し工夫が必要です。
工夫と言っても、内定をもらっているとウソをついてはいけません。
「内定をもらったのはどんな会社ですか ?」
と、少し立ち入った質問をされる可能性がります。
ウソをついた場合は答えにほころびが出てしまうものです。
面接官は答えにチョットした違和感を覚えとさらに鋭く突いてきますから、内定をもらったかどうかに限らず余計なウソはつかないことです。
工夫するのは受けた企業の数です。
10社以上も受けて1社も内定をもらっていなければ、
「自分は企業から見て魅力のない人間です」
と言っているようなものです。
4~5社と言っておくのが無難です。
就活の終盤にきている場合
まだ、内定をもらっていない、その上数社しか受けていないと答えた場合で、時期的に就活の終盤にきている場合は、さらに工夫が必要となります。
面接官は、なぜこの時期まで数社しか受けていないかを気にするからです。
「この時期まであまり受けてこなかったのはどうしてですか ?」
答えの例をあげておきますね。
回答例 1(勉学を理由にする)
「今までゼミに集中していたため、就活に手が回りませんでした。」
「ようやく一段落できましたので、遅まきながら本格的に就活をスタートさせたところです。」
「卒論のための実験に時間がかかってしまい、就活できませんでした。」
「ようやくデータが取れて卒論の材料がそろいましたので、就活に取り掛かったところです。」
回答例 2(自らの進路選択を理由にする)
「じつは、自分が本当にやりたいことは何かを決めかねていたため、就活のスタートが遅くなってしまいました。」
「今は『○○に関する仕事』をやりたい、と明確に方向性を定めましたので、○○の分野で特徴的な技術を有している御社で働かせていただきたいと考えて応募させていただきました。」
この答え方だと、就活のタイミングが遅れた理由と応募先に対する志望の動機がリンクしているので、面接官に悪い印象を持たれずに済みます。
ほかに受けている企業がない場合
「じつは御社しか受けておりません。」
「常に最新技術を用いた製品作りにチャレンジし続けている御社に最も魅力を感じたので応募させていただきました。」
「他社さんについては、御社の結果が出てから検討しようと考えております。」
これだと、他社を受けていない理由と今の会社に応募した理由が一体となっていて矛盾がありませんし、志望の動機にもつながりますから、面接官に好印象を与えますよ。
おわりに
いかがでしたか ?
面接でほかに受けている企業を聞かれる理由と、聞かれた時の答え方について、採用担当者の視点からお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?
面接官は疑い深いです。
変な人材を採用してしまったら会社の損害になってしまうからです。
なので、応募者が何社くらい受けて内定をもらったのかどうか、また内定をもらっていない理由など、立ち入ったことまで聞いてくるのです。
あなたが面接官に納得される答え方をして、内定をもらうことができますように。
最後までお読みくださってありがとうございました。