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再雇用と再就職の違い~これを知ればどちらが得かが分かる !

再雇用と再就職の違い。これを知ればあなたの場合何方が得かわかりますよ !

再雇用と再就職の違いはなんでしょう ?

 

再雇用とは定年後にこれまで勤めていた会社に再度雇用されることで、会社によっては継続雇用とも言います。

 

厳密には再雇用はいったん退職してすぐにまた雇用されることで、継続雇用は退職せずにそのまま雇用されることです。

退職金をもらうかどうかの違いがあります。

 

一方、再就職とはこれまで勤めていた会社を退職して、他の会社に就職することです。

 

再雇用と何が違うかと言うと、

 

再就職するまでの間は失業保険がもらえる可能性がある

 

ことです。

 

また、再雇用や継続雇用で給料が定年時の75%に満たない場合は「高年齢雇用継続基本給付金」をもらうことができます。

 

一方、再就職して給料が定年時の75%に満たない場合は、失業保険の支給残日数が100日以上あれば「高年齢再就職給付金」をもらうことができます。

 

先ほどご説明した再雇用の場合の「高年齢雇用継続基本給付金」と似ていますが、少し違います。

違い知れば、あなたにとってどっちが得かが判断できます。

 

ここでは再雇用と再就職の違いについて、給付金をもらえる条件、金額、そして期間の点から解説することで、どちらが得かの判断材料を提供しています。

 

なお、再雇用と再就職の違いについてはこちらを参考にしております。

再就職と再雇用の違い
出展 : 厚生労働省

 

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再雇用と再就職の違いは ?

 

初めに60歳以上の再雇用で受けられる「高年齢雇用継続基本給付金」と再就職で受けられる「高年齢再就職給付金の違いを比較表にしておきますね。

 

高年齢雇用継続基本給付金高年齢再就職給付金
給付条件・60歳以上65歳未満の雇用被保険者
・雇用継続後の賃金が以前の75%未満
・雇用保険加入期間が5年以上
・失業保険をもらっていない※再就職でも失業保険をもらっていない場合は「高年齢雇用継続基本給付金」をもらうことができます。
・60歳以上で失業保険を受給中に再就職
・再就職後の賃金が、退職前の75%未満
・失業保険の支給残日数が100日以上
・再就職後、1年以上雇用されることが確実
・雇用保険加入期間が5年以上
給付額60歳以後の各月の賃金の最大15%
(別表参照)
← 同左
給付期間60歳になった月から65歳になる月まで60歳に到達した月から、65歳に達する月まで
ただし基本手当の支給残日数が
200日以上は2年間、100日以上は1年間。
申請者事業主または被保険者← 同左
必要書類高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書
払渡希望金融機関指定届
60歳到達時など賃金を確認できる書類
年齢が確認できるもの(運転免許証の写し等)
← 同左
提出時期初回 : 支給を受ける月の初日から起算して4ヵ月以内
2回目以降 : 管轄安定所長が指定する支給申請月の申請日
← 同左
提出先事業所の所在地を管轄するハローワーク← 同左

 

ここで再雇用と再就職、それぞれのメリットとデメリットを見ておきましょう。

 

再雇用のメリット・デメリット

再雇用のメリットとデメリットは次の通りです。

 

メリット

  • 慣れた会社で働ける
  • 新たな就職先を探す必要がなく安心

 

デメリット

  • 給与などの待遇面は低下する
  • 雇用期間が限定されることが多い

 

但し、給与については、冒頭述べた通り条件を満たせば定年退職前の75%に満たない場合は「高年齢雇用継続基本給付金」を受けることができるので少しカバーされます。

 

再就職のメリット デメリット

次に再就職のメリットとデメリットを見てみましょう。

 

メリット

  • やりたかったことや新しいことにチャレンジできる
  • もしも今までの職場がイヤなら環境を変えられる

 

40代、50代のころは働きざかりで子供の教育や家のローンのこともあって新しいことにチャレンジするのはリスクがあると考えて控えていた人もいるかも知れません。

 

そいう人にとっては60歳を過ぎて生活が落ち着いてきたら、再就職は新しいことにチャレンジするチャンスとなります。

 

 

デメリット

  • 高齢者の再就職は難しい
  • 給料はかなり下がることを覚悟しなければならない

 

60歳過ぎてからの再就職はなかなかに難しいことは覚悟しなければなりません。

でも、65歳を過ぎて年金をもらえるなら、安い賃金で働いても良いわけですから、収入の条件を低く設定すれば仕事を見つけやすくなります。

 

その点についてはこちらをご参照ください。

60代で再就職を成功させるには~企業が求めるものは何か ?

 

 

それでは継続雇用と再就職の際にもらえる給付金のそれぞれについてご説明してゆきますね。

 

再雇用でもらう高年齢雇用継続基本給付金とは

再雇用や継続雇用では給料が大幅にダウンした場合に「高年齢雇用継続基本給付金」をもらうことができます。

 

詳しくご説明しましょう。

 

もらえる条件

高年齢雇用継続基本給付金の給付条件は、次の4つです。

 

・60歳以上65歳未満の雇用被保険者であること
・雇用継続後の賃金が60歳到達時の75%未満となっていること
・雇用保険加入期間が5年以上あること
・60歳に達してから再雇用されるまでに失業保険をもらっていないこと

 

ポイントは失業保険をもらっていないことです。

 

再就職した人でも、失業保険をもらっていない場合は「高年齢雇用継続基本給付金」をもらうことができますよ。

 

もらえる金額

高年齢雇用継続基本給付金の金額は、継続雇用時の賃金が60歳到達時の賃金からどれくらい下がったかによって決まります。

 

具体的には継続雇用時の賃金が60歳到達時の賃金に対する割合によって、継続雇用時の賃金の0.88%から最大15%が支給されます。

 

下表のとおりです。

 

現在の給料の60歳時の賃金に対する割合高年齢雇用継続給付金の60歳以降の賃金に対する支給率
75%0.00%
74%0.88%
73%1.79%
72%2.72%
71%3.68%
70%4.67%
69%5.68%
68%6.73%
67%7.80%
66%8.91%
65%10.05%
64%11.23%
63%12.45%
62%13.70%
61%以下15.00%

 

 

もらえる期間

高年齢雇用継続基本給付金は、60歳になった月から65歳になる月まで、最大5年間もらうことができます。

 

再就職でもらえる高年齢再就職給付金とは

高年齢再就職給付金とは、失業保険(雇用保険の基本手当)を受給した後で、60歳以降に再就職した場合に支払われる給付金です。

 

受給条件と金額、そして期間について見てゆきましょう。

 

もらえる条件

高年齢再就職給付金の給付条件は、次の5つすべてを満たしていることです。

 

・60歳以上で失業保険を受給中に再就職したこと
・再就職後の賃金が、60歳到達時の75%未満となっていること
・失業保険の支給残日数が100日以上あること
・再就職後、1年以上雇用されることが確実であること
・雇用保険加入期間が5年以上あること

 

 

もらえる金額

高年齢再就職給付金の額は、高年齢雇用継続基本給付金と算出方法は同じです。

高年齢雇用継続基本給付金のところで示した表をご参照ください。

 

 

もらえる期間

高年齢再就職給付金は、60歳に到達した月から、65歳に達する月までが対象となります。

 

ただし失業保険(雇用保険の基本手当)の支給残日数によって給付期間が制限されます。

 

・支給残日数が200日以上なら2年間
・支給残日数100日以上200日未満なら1年間

 

となります。

 

必ず65歳までもらえるわけではないので注意が必要です。

 

 

おわりに

いかがでしたか ?

 

再雇用と再就職の違いによる受けられる給付金の額と期間について解説してきましたが、参考になりましたでしょうか ?

 

給付金の額は、高年齢雇用継続基本給付金も高年齢再就職給付金も、その算出基準は同じです。

 

違うのは、受給期間です。

 

高年齢雇用継続基本給付金は65歳までもらえますが、高年齢再就職給付金は最長2年間

 

です。

 

定年後の選択肢として、継続雇用あるいは再雇用を選ぶか、現在の会社を退職して他の会社に再就職するかは、人によって判断は異なるでしょう。

 

今の会社に大きな不満がないのであれば、金銭的には再就職を目指すよりも継続雇用や再雇用された方が有利となることがお分かりいただけたと思います。

そして、活用するなら継続雇用と再雇用のどちらが得か、ご自分の状況に応じて判断できると思います。

最後までお読みくださってありがとうございました。