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退職金に税金はかからないって本当 ? 勤続年数で違います。

この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。

退職金には税金かからないって聞いたけど本当かな・・・

退職金に税金はかからないって言うけど本当でしょうか ?

 

確かに税金がかからないケースがあります。

 

答えは

退職金の額と勤続年数によって違う

です。

 

じつは勤続年数が長い方が優遇されているのです。

 

本来、退職金は所得税と住民税の課税対象です。

 

ですが、退職金は老後のための資金という意味合いから、税制面で優遇されています。

そのため、一定の範囲なら所得税がかからりません。

また、所得税が課せられても通常の所得税とは控除額と税率が異なっているのです。

 

ここでは退職金に税金がかからないケースとかかる場合の税金の計算方法について解説してゆきます。

 

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退職金に税金がかからないのはなぜ ?

冒頭述べたように、退職金(退職所得)は税制面でとても優遇されています。

そのため、税金がかからないケースが多々あるのです。

 

ポイントは控除額が大きいこと。

 

ご説明しましょう。

 

退職金の控除額は勤続年数で変わる

退職金(退職所得)は、勤続年数が長いほど得する仕組みになっています。

 

勤続年数が長いほど退職金から控除される額が大きくなる、つまり課税対象額が減る

 

ということです。

そのため、非課税となるケースが多いのです。

 

退職金からの控除額(退職所得控除額)を見ておきましょう。

下表のとおりです。

 

[退職所得控除額]
勤続年数退職所得控除額
20年以下40万円 × 勤続年数
(80万円に満たない場合には、80万円)
20年超800万円 + 70万円 × (勤続年数 – 20年)

出典 : 国税庁ホームページ
退職金と税

 

注意 !

勤続年数に端数がある場合は数日でも1年として計算しますよ。
たとえば20年と1日でも21年となりますので、控除額が増えます。

 

 

それでは具体例で確認しましょう。

 

①退職金が非課税となるケース

たとえば

25年間勤務して退職金が1,000万円なら

 

控除額 = 800万円+70万円×(25年-20年) = 1,150万円

 

となり、退職金の額よりも控除の額が大きいので税金はかからず、「非課税」となります。

 

つまり、

 

長く働いた割には退職金がそれほど多くない場合は税金がかからない

 

ということです。

 

②退職金に課税されるケース

次に、退職金に税金がかかるケースを見ておきましょう。

 

同じく25年間勤務で退職金が2,000万円なら、控除される額は同じく1,150万円ですので、課税対象額は

2,000万円 - 1,150万円 = 850万円

となります。

 

このように、課税対象額がある場合は退職金に税金がかかるのです。

 

退職金2,200万円まで非課税とは

しばしば「退職金は2,200万円まで非課税」と言われます。
理由はこうです。

金属年数が20年を超えた場合の退職所得控除額は既見た通り次の式で求められます。

退職所得控除額 = 800万円 + 70万円 × (勤続年数 – 20年)

もしも40年間勤務したら

退職所得控除額 = 800万円 + 70万円 × (40 – 20年)
= 800万円 + 70万円 × 20
= 800万円 + 1,400万円
= 2,200万円

ということです。

———————————-

 

障害退職・死亡退職はさらに優遇される

 

障害者になったことを直接の原因として退職した場合には、通常の退職所得控除額にさらに100万円の控除が受けられます。

 

 

[退職所得控除額(障害退職の場合)]
勤続年数退職所得控除額
20年以下40万円 × 勤続年数+100万円

(80万円に満たない場合には、80万円+100万円)

20年超800万円 + 70万円 × (勤続年数 – 20年) +100万円

 

 

また、もしも死亡によって退職した場合は、死亡退職金には所得税も住民税も課税されません。

 

ですが、死亡退職金は「遺産」として扱われますので相続税の対象となります。

この場合は、法定相続人一人につき500万円が非課税となりますよ。

 

では、次に具体的に退職金にかかる税金の額を確認しましょう。

 

退職金にかかる税金の計算

退職金にかかる税金は次の式で計算されます。

 

退職金にかかる税金= (退職金の額退職所得控除額)×1/2×税率控除額

 

先ほどご説明した退職所得控除額を差し引いた上で課税対象をさらに2分の1にしてから税率を掛けます。

 

それだけでなく、そこからもう一段控除(上の式の青文字の「控除額」部分)したものが退職金にかかる税金の額となります。

 

ずいぶんと優遇されていることが分かりますね !

 

現時点では復興特別所得税が2.1%かかりますから、上の式で計算した額の1.021倍となります。

 

ここで、所得税率と控除額を見ておきましょう。

次の通りです。

 

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

出典 : 国税庁ホームページ
退職金と税

 

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30年勤続で退職金2,500万円もらったときを例として解説しますね。

 

初めに退職所得控除額を算出します。

 

退職所得控除額  = 800万円+70万円×(30年-20年) = 1,500万円

 

次に課税される対象額を求めます。

 

課税対象額 = (2,500万円 - 1,500万円) ×1/2 = 500万円

 

課税対象が500万円なら税率は上の表から20%で控除額が42万7,500円となりますから、

 

 

退職金にかかる税金(復興特別所得税除く)

= 500万円 × 20% - 42万7,500円

= 57万2,500円

 

これに復興特別所得税を加えると、

 

退職金にかかる最終的な税金

= 57万2,500円×1.021

= 58万4,522円

 

となります。

 

注意 ! ! 税制優遇措置を受けるために

「退職所得の受給に関する申告書」の提出を忘れてはいけません。
これを退職前に勤務先に提出することで、会社は本来の退職金の税額を計算してくれます。
提出しないと20.42%の税率で所得税が源泉徴収されてしまいます。

会社は「退職所得の受給に関する申告書」を保管しておき、税務署、市区町村から提示を求められたときに提示するのです。

「退職所得の受給に関する申告書」は、勤務先から用紙をもらって記入しますが、国税庁ホームページからダウンロードすることもできますよ。

こちら↓
[手続名]退職所得の受給に関する申告(退職所得申告

 

退職金には住民税もかかる

冒頭述べたように退職金には所得税のほかに住民税がかかります。

こちらには所得税のような優遇措置はありません。

 

住民税の課税率は所得の10%です。

住民税が特別徴収、つまり給与天引きの会社なら所得税と住民税が引かれて支給されますし、特別徴収されていない場合は退職金を支給された翌月の10日までに支払う必要があります。

 

なお、退職所得額に1,000円未満の端数がある場合は1,000円未満を切り捨ててから住民税の税率を掛けます。

 

退職金とみなされる所得とは ?

ここまで、退職金は税制面で優遇されていることをご説明してきましたが、そもそも「退職金」とは何でしょう ?

 

退職金(退職所得)とは、退職によって一時に受ける給与所得をいいます。

つまり、次の2つの条件を満たしているものが退職金と見なされて優遇措置を受ける対象となるのです。

 

退職金とみなされる所得

・退職が原因であること
・一時金として受け取るものであること

 

この2つの条件を満たすものには、会社が社員ごとに積み立てたお金を退職時に払う一般的な退職金のほかに、次の3つがあります。

 

・確定拠出年金による退職金制度
・企業年金
・解雇予告手当

 

順にご説明しますね。

 

退職金制度が確定拠出年金の場合

退職金制度として、確定給付企業年金法に基づいた「企業型確定拠出年金」を活用している会社もあります。

 

企業型確定拠出年金は、通常の退職金同様に一時金として受け取ることができますが、年金として受け取る、あるいは一部を一時金で、残りを年金で受け取るとう3つの受け取り方の中から選択することができます。

 

企業型確定拠出年金の受取方

・一時金として受け取る
・一部を一時金で、残りを年金で受け取る
・年金で受け取る

 

一時金として受け取れば退職金(退職所得)となりますので税制上の優遇措置の対象となります。

 

一方、年金として受け取る場合は退職所得ではなく、雑収入となりますので税制上の優遇措置の対象外となり、税率が変わります。

 

ただし、もしも退職金が確定拠出年金で、自分も積立金を拠出していた場合は、一時金の額から自分が拠出した金額を控除した金額に相当する部分のみが課税対象となります。

 

自分が拠出した分は非課税

 

ということなのです。

 

 

企業年金が退職金となる場合

会社によっては退職金制度のほかに、「企業年金制度」を設けているところもあります。

たいていは、大企業です。

 

退職金を払ってその上企業年金まで出してくれるなんてうらやましい・・・(ホンネ)。

 

そして、企業年金も企業型確定拠出年金同様に、受け取り方を一時金として受けるか、文字通り年金として受けるか選べることがあります。

 

一時金の場合は退職金とみなされて税制上の優遇措置をうけられますが、年金の場合は雑収入となることも企業型確定拠出年金と同じです。

 

 

解雇予告手当も退職金

あと、解雇された時に支払われる解雇予告手当も退職金として扱われますので税制上有利になります。

 

解雇予告手当は原則1ヵ月分の給料と同額ですから、たいていの人は所得税に関しては非課税です。

 

ただし、解雇予告手当は、退職金と同じように住民税がかかります。

 

 

おわりに

いかがでしたか ?

退職金に税金はかからないケース、かかる場合の計算方法、さらに退職金とみなされるものとして、企業年金と解雇予告手当についてお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?

 

もしご自分苦退職金がいくらになるか予め見当がつくのなら、この記事を参考に税金がかかるか、また、かかるならいくらになるのか予想することができます。

 

退職金は生涯で受け取れるまとまったお金として大事なものですから、よく理解しておいたいですね。

 

最後までお読みくださってありがとうございました。

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