面接のとき、「新入社員の教育について教えて下さい」と言ったら、「OJTです。」って言われたけど・・・。
「OJTって一体なに ?」
OJTとは、On the Job Trainingの略。
つまり、「仕事をしながら覚えろ」ってこと。
業務を行う上で必要なことを、先輩社員に教えられながら、実際にやって覚えることを言います。
大手の企業の多くは、初めに2ヵ月くらいの「新人研修」と称する座学や実務の「練習」期間を設けて、新入社員たちの教育を行います。
その後、部門に配属されて書く職場で先輩社員の下でOJTで教育されます。
それに対して、中小企業ではたいてい、いきなり部門に配属されて、そこでOJTを受けながら仕事に入ってゆくことが多いですね。
なので、冒頭の「新入社員の教育はOJTです。」というのは、いきなり配属先で教えられながら仕事に就くと言うこと。
OJTには良い点がある反面、弱点もあります。
ここでは、新入社員の教育としてOJTの良いところ、受けるときの注意点、そして弱点とその対策について、人事担当者の視点からお伝えしたいと思います。
OJTの良いところは ?
OJTって、結局中小企業がしっかりした新入社員研修をできないから、即働かせることをもっともらしく「OJT」と呼んでいるだけで、「手抜き」なんじゃないの ?
そう思う方もいると思います。
部門に配属させたら、後は自然に成長するのを待つ。
OJTはそんなマイナスイメージを持たれることが良くあります。
でも、OJTには良い点があるので安心してください。
仕事に早く慣れる
OJT良いところは、即、実戦に近いことをやらされるので、呑み込みの良い人にとっては仕事を早く覚えることができるということです。
自分でやってみるので仕事が身に付く。
OJTの最大のメリットです。
受け身の「座学」では仕事は身に付きません。
社会人としての意識が身に付きやすい
もうひとつの良いところは、社会人としての意識が身に付きやすいということです。
大手企業のように、2ヵ月も研修をやってから職場配属されるより、社会人としての自覚がすぐにできてきます。
長い目で見れば2ヵ月の研修期間がプラスに働くか、マイナスに働くかは、「人」によりますから、一概には言えませんが・・・。
体系的な教育を受けた上でOJTに入る方が伸びる人もいますし、研修期間中「受け身」だった人は無駄に時間を費やしたことになるでしょう。
大切なことは、OJTはもうすでに仕事の「本番」だという意識を持つことです。
OJTはここが弱点 ! その対策は ?
OJTはすぐに仕事に投入されるので、仕事に早く慣れるというメリットがあります。
しかし、同時に「弱点」がある。
ここに気を付けないと、仕事を「覚えた」つもりになっても、じつは「良く分かっていない」という状況になりかねません。
ではOJTの弱点とその対策をお教えしましょう !
体系的ではない
OJTでは体系的に教えられることは期待できません。
なので、自分が今やっていることが、仕事の全体の中でどこに位置づけられるのかが分からずに、闇雲に進んでゆくことになります。
これが、OJTの「弱点」。
分担している仕事が全体の中でどんな役割、位置づけにあるかを理解した方が、断然覚えが早いです。
その点は、良い先輩に当たると全体像の説明からしてくれるので、理解しやすいのですが、「いいから、やれ」的な先輩にあたると成長が遅くなってしまいます。
弱点対策
OJTの弱点対策としてあなたがやるべきことは、今教えられていることが、仕事全体のどこに当たるのかを聞くことです。
「先輩。いま教えて頂いているのは業務の全行程のどこに位置づけられるのですか ?」
「位置づけを理解してやった方が、覚えが早いと思いまして・・・。」
こう聞いて、面倒がって教えてくれない先輩にあたってしまったら、こっそり他の先輩に聞いて見ても良いですよ。
但し、気を付けないと、教育担当の先輩に分かると「俺の教え方が気に入らないのか ?」と言うことになりかねませんからね。
ここに注意
OJTでは、たいてい先輩社員にマンツーマンで教えてもらいます。
分からないことはどんどん質問して教えてもらいましょう。
疑問を残さないことです。
ただ、このとき注意したいのは、何でもかんでもすぐ聞かないということ。
今はインターネットで様々なことが調べられます。
用語だとか、調べれば分かることは、まずGoogle先生に聞いてみる。
それでも分からないときに先輩社員に聞く。
そうすることで、先輩社員は、「コイツは自分で良く調べながら進めるヤツだ。これなら伸びが早いだろう。」と思われますし、実際成長が早いですよ。
Off-JTについて
ここまで、OJTについてお伝えしてきましたが、OJTの対極をOff-JTと言います。
Off the Job Trainingの略です。
つまり、仕事を離れての教育。
おもに、集合形式の新人研修などの座学を指します。
Off-JTのメリットは、OJTとは逆に体系的に学べる点ですね。
ただ、受け身で聞いては何も身に付きません。
「自分はプロになるんだ。」「そのために必要なことを、いま学んでいる。」
Off-JTはそういう意識で受けないといけません。
Off-JTを受けているときの集中力を見れば、その新入社員の成長の速さが伺えます。
長時間の集中が必要なので、決して「楽」なものではありませんよ。
おわりに
いかがでしたか ?
OJTとは何か ? その強み、弱点とその対策についてお伝えしましたが参考になりましたでしょうか ?
あなたが新入社員としてしっかり成長して、早く一人前の社会人になれますように !
最後までお読みくださってありがとうございました。