就活では、企業研究が必要と言いますが、具体的になぜだか終わりますかね。
理由は次の2つです。
・目指す企業を探すため
・面接で本気度を示すため
まだ、漠然とこんな仕事をしたいとしか考えていない状況なら、企業研究の手の付け方が分からない方が多いと思います。
では、実際にはどうやって企業のことを調べたらよいでしょう ?
ここでは、就活で企業研究が必要な理由とやり方について、採用担当者の視点から解説したいと思います。
就活で企業研究が必要な理由
企業研究は自分の目指す企業を選ぶために行うものと思っていませんか ?
もちろん、そのためにも必要です。
でもじつは、企業研究が必要な理由は、それだけではないのです。
面接官は、応募者がどの程度自分の会社のことを調べているかを見ています。
「この会社に入社したい!」と本気で臨んでいるなら、会社のことは当然しっかり調べてきているはず、と考えているのです。
つまり、わが社に入りたいという本気度のバロメーターとなる。
面接で本気度を示すため。
これも就活で企業研究が必要なもうひとつの理由です。
つまり、就活で企業研究が必要な理由は冒頭述べた通り、次の2つあるのです。
繰り返しておきます。
・目指す企業を探すため
・面接で本気度を示すため
就活での企業研究のやり方
企業研究のやり方には段階があります。
①初めに自分の方向性を決める
②業界を調べる
③個別の会社を調べる
④人に聞く
の4段階です。
順にご説明しましょう。
初めに自分の方向性を決める
企研究をする前にやるべきことがあります。
先ず、自分の進みたい方向、職業を決めることです。
経理系、総務系などの事務職、或いは技術職、営業職など。
そして、どんな業種の会社に勤めたいか。
電機や電気のメーカーとか、食品会社とか、建築関係の会社、銀行、商社など、実に様々な業種があります。
ここまで決まったら、その業種のなかでも「どんな会社」に就職したいを決めます。
自分は乳幼児のためのものを扱っている会社がいいとか、ロボットを製造している会社がいいとか、高齢者の安心のために役立っている会社とか・・・。
そこまで考えを定めた上で、初めて企業研究ができます。
漠然と「どこかいい会社はないか ?」では焦点が定まらないので企業研究はできませんよ。
自分の方向性が定まったら、いよいよ企業研究に入ります。
目指す業界を調べる
おすすめしたいのは、東洋経済新報社の「会社四季報 業界地図」です。
「会社四季報 業界地図」は、どんな業界があって、どの業界が伸びているのか、業界ごとの売上規模はどれくらいか、トピックスは、そして、業界ごとの主要企業の順位・業績・提携関係などが掲載されています。
ただし、各企業ごとの業績は、売上高と利益のみでに止まっていますので個別企業の研究には足りません。
ちなみに2020年版では、172業界、4,030社のデータがまとめられていますよ。
この1冊で、自分の進みたい業界の動向と主要な会社にはどんなところがあるかが分かります。
企業調査の第一歩は、ここから始めると的を絞りやすくなりますよ。
就活生には「就職四季報」が便利
「会社四季報 業界地図」で目指す業界の概況とある程度受けたい企業のめぼしを付けたら、次におすすめしたいのが、「就職四季報」です。
こちらは、エントリーや試験の情報、給与体系、平均年収、残業時間、3年後の新卒定着率とか福利厚生など、就活の際に知りたいことが書かれています。
2020年版では、5,000社の情報が掲載されています。
ただ、業界の中での会社の位置づけや、事業の現況などについてはあまり触れられていません。
さらに詳しく会社の状況を調べるには
業界の調べ方と、就活生から見た働く環境としての企業研究の仕方をお伝えしましたが、さらに詳しく会社を調べる方法があります。
「会社四季報」がおすすめ
個別の会社を調べるには同じく東洋経済新報社の「会社四季報」です。
こちらは、業界ごとではなく、企業ごとにインテックスされていてます。
事業内容や動向、業績、今後の予想、株価の増減、さらに財務状況が書かれているので、企業の安全性を知ることができます。
もっとも、財務状況を読むには、自己資本比率がどれくらいあれば健全かとか、営業キャッシュフローが連続してマイナスだと「アブナイ」とか、ある程度の知識が必要となりますが・・・。
ただ、「会社四季報」は上場企業しか掲載されていません。
未上場会社については、「会社四季報 未上場会社版」が参考になります。
未上場会社と言っても、掲載されているのは年商百億円クラスの大きな会社です。
社員数50名くらいとか、資本金1,000万円とかのいわゆる中小企業については掲載されていません。
なので、中小企業については会社の業績や財務状況はなかなか調べられないのです。
四季報に掲載されていない会社はどうする
これらの「四季報」シリーズに掲載されていない会社については、ホームページを見ます。
掲載内容は、会社によってかなり違っています。
事業内容くらいしか書いていない会社もあれば、年商や主な取引先についても記載している会社もあります。
それでも、ホームページは、「四季報」などに掲載されている会社であっても、必ず見ておく必要があります。
なぜなら、ホームページには、その会社がアピールしたいことが書かれているからです。
どんな製品・サービスに力を入れいているのか、どんな方向を目指しているのかは押さえておくのは「当然」です。
冒頭述べたように、面接では応募した会社のことを良く調べていないと、「本気度」を疑われてしまうからです。
もうひとつ、注意することは、その会社に親会社など、グループ企業がある場合は、そちらも調べておくこと。
面接で、「当社が○○グループの一員であることは知ってますね?」と言われて、「えっ ?」では、
「なんだ、こいつウチのこと、ろくに調べていないな」と思われて本気度を疑われますよ。
親会社などについては、受ける会社と同様に、会社規模だけでなく、主力の製品、・サービスを調べておくことをおすすめします。
人による企業研究
目指す会社に学校の先輩や知人が働いているなら、ラッキーです。
ぜひ、どんな会社か聞いてください。
「生の声」は貴重です。
ただ、先輩や知人から聞けるのは、あくまでその方が勤務している「職場」の状況です。
別な職場はまた違っていると思った方が良いです。
それと、あくまでも、その先輩や知人のフィルターを通した主観的な内容であることを念頭に置いてください。
おすすめしたいのは、「良い点」と「わるい点」の両方を教えてもらうことです。
そうすることで、少しでも「客観的」な情報を得ることができますよ。
あと、ネット上にはあふれるほどの企業情報がありますが、「クチコミ」の類については、あまりおすすめしません。
その会社の社員が上司の命令で良いことを書いていたり、仕事ができなくて退職した人が悪く書いたりしていることがあるので、信ぴょう性の低いものが多々あるからです。
おわりに
いかがでしたか ?
就活での企業研究が必要な理由とやり方について、採用担当者の視点からお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?
あなたが企業研究をしっかりやられて、納得のゆく会社に就職できますように !
最後までお読みくださってありがとうございました。