仕事でメンタルをやられると、こんな状態になります。
・疲れているのになかなか寝付けない
・寝ても疲れが取れない
・朝から疲れている
・出勤しようとすると下痢や吐き気がする
・朝目覚めると動悸がする
・休みの日は何もする気が起きない
・上司の顔を見るのも声を聞くのも苦痛
・電話の音にドキッとする
なにかひとつでも思い当たることがあれば、仕事でメンタルがやられているか、やられかかっているということです。
これらはほんの一例で、まだまだ色んな症状があります。
要するに会社や仕事のことを考えたり、出勤しようとすると「体調が悪くなる」状態です。
仕事でメンタルをやられる前に「辞める」という選択肢もあります。
辛すぎると命にかかわることにもなりかねません。
そして貴方の命より大事な仕事なんて無いのですから。
そうです。
いつでも辞めていいのです。
そう思うだけで少しは気が楽になりませんか ?
少し気が楽になったら、試して頂きたいことがあります。
ここでは仕事でメンタルをやられる前に是非試して欲しいことを、メンタルキャリアカウンセラーの筆者がご紹介しますので、どうぞ最後までお読み頂きたいと思います。
仕事でメンタルをやられるサインがあったら
仕事でメンタルをやられると、冒頭で挙げたような様々な症状がサインとして現れます。
電話の音でドキッとするだけでなく、メールの着信のポップアップでもドキッとします。
朝起きようとすると動悸がしたり、呼吸が苦しくなって動けない。
布団から出れなくなる。
ようやく起きても会社の近くまでゆくと気持ちが悪くなって引き返す。
次第に会社を休みがちになり、やがて行けなくなってしまう。
こうなるともう「うつ」の状態です。
「うつ」は治癒に時間がかかります。
休職を余儀無くされたり、退職に追い込まれることも多々あります。
仕事でメンタルをやられ「うつ」になってしまう前にできることかあります。
いえ、是非やって頂きたいことがあるので、これからご紹介させて頂きます。
仕事でメンタルをやられる前に試して欲しいこと
仕事でメンタルをやられる前に是非とも試していただきたいことは次の2つです。
・休んで普段と違うことをする
・人に相談する~共感して聞いてくれる人が条件
「なんだ、大したことないじゃないか」
と思ったかも知れませんね。
でも、じつはほんのちょっとしたことでメンタルがやられるのを防ぐことができることができるのです。
休んで普段と違うことをする
ただ休むだけでは何もする気がせずに、1日無駄に過ごしてしまいます。
是非普段と違うことをしてください。
気分転換にはとても有効です。
例えば、こんなことをしてみます。
- プチ旅行
- 映画を見る
- 趣味に没頭してみる
プチ旅行
いつもと違う電車に乗って初めての駅で降りて街を散策する。
お昼時なら感じの良さそうなお店に入って食事を摂る。
お昼からビールなんか飲みながらの食事。
何だか気持ちよくなります。
その後、公園で寝転がって流れる雲を見ながら心に浮かぶにまかせてしばしの時を過ごす。
車が好きなら行ったことのないところにドライブしてみる。
知らない街をドライブして、気に入った場所があったら時たまを停めてあたりを散策してみる。
映画を見る
気分転換には娯楽映画を見るのも良いでしょう。
大事なことは深刻な映画てはなく、気持ちが楽になりそうな映画を選ぶことです。
見たかったけど時間が無くてまだ見ていない映画
趣味に没頭してみる
趣味がある人は休んだ時こそ趣味に没頭する日にしてみましょう。
イヤなことを忘れてしまう効果があります。
休んだ日の過ごし方のポイントは、普段の会社生活とは関係ないことをしてみるということです。
「こんな世界もあったんだ」という気付きは心をリフレッシュさせてくれますよ。
本当にやりたいことを考える
休んでプチ旅行をしたり映画を見たり、趣味に没頭したりして気本転換ができたら今度は自分が本当にやりたいことは何なのかをじっくり考えて見ると良いです。
今の仕事とは違うことなのかも知れません。
と言っても早いところ転職するべきだと言うのではありません。
自分の進むべき道が見えてくれば、そのための準備もできるというものです。
目指す方向が分かって準備を進めていれば今の仕事で嫌なこともさほど苦にならなくなってきます。
(注意)無断欠勤はしないこと
当日でも良いので必ず上司に連絡を入れて「今日は体調が悪いのでお休みをいただきます。」と断ってください。
連絡なしの無断欠勤はいけません。
評価を落とすだけでなく、度重なると「解雇」の口実にされる可能性があります。
万一解雇されると次の会社に入るときに非常に不利になります。
離職票-2には退職理由が記載されますが、離職票は転職先に提出する義務は有りません。
転職先に提出するのは「雇用保険被保険者証」です。
それならなぜ採取うょくに不利になるのか ?
履歴書の退職理由に一身上の都合と書いても、前の会社に確認されてバレてしまう可能性があるからです。
その場合は「経歴詐称」ということで、通常は不採用になります。
人に相談する~共感して聞いてくれる人が条件
気分転換でメンタルを維持できれば良いですが、自分一人では抱えきれない状態なら、人に相談することです。
相談相手としては次の人たちが考えられます。
- 上司
- 同僚・先輩・友人
- 親しい異性
上司
仕事量や分担の問題があるなら先ずは上司に相談してみることです。
「○○課長。 ご相談がありますのでご都合の良いときにお時間を頂けないでしょうか?」
と切り出してみましょう。
心ある上司なら善処してくれるはずです。
もしも対処してくれなかったとしても自分としてやれることはやったという気持ちになることはできます。
同僚・先輩・友人
話やすい相手として同僚、先輩、友人が挙げられます。
ただし、「頑張れ !」という励ましには耳を貸してはいけません。
無視してください。
精一杯やってきたのにこれ以上何を頑張れと言うのか ?
無理だから相談しているのですから・・・。
励ましている方はあなたのためを思って言っているのでしょうから反発せずに聞き流すにとどめておくと良いです。
ここで反発すると相談相手との関係も悪化してメンタル面の負担を増大しかねません。
相談できる相手は、共感して聞いてくれる人であることが条件です。
最も良いのはクリニックを受診して医師に相談することです。
「それは大変ですねぇ。」と話を聞いてもらって共感してもらえるだけで、気持ちが楽になってきます。
同僚でも、
「そうだな、この頃忙しくて大変そうだったな・・・。」
「お前、頑張り屋だからな。」
「俺に手伝えることが何かあるかい ?」
と言ってくれる相手がいれば、実際に手伝ってもらえそうなことがなくても、それだけで気持ちが楽になるものです。
気が楽になればどうすれば現在の状況を改善できるか冷静に考えられるようになるという効果があります。
親しい異性
彼女(彼)に相談する。
最も親身に心配してくれるのは恋人や配偶者です。
「じつはさぁ・・・」
と切り出してみてはいかがでしょうか ?
恋人や配偶者の前で弱みを見せたくない、弱音を吐きたくないという気持ちもあると思います。
でも、メンタルを支えてくれるのは何と言っても親しい異性です。
たとえ解決策を見つけてくれなくても、親しい異性に話を聞いてもらうだけで心は楽になりますよ。
メンタルの悩みを相談できる外部機関
上司や同僚、友人や親しい異性のほかに、相談できる外部の機関にがあります。
ここでは次の4つをご紹介しておきます。
- 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳
- 労働安全衛生センター
- 働く人の悩みホットライン
- メンタルクリニック等
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳
意外と知られていませんが、厚生労働省には働く人のメンタルの悩みの相談相談窓口があります。
電話、SNS、メールの3つの方法で相談できます。
こちらにアクセスしてみてください。
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳
出典 : 厚生労働省~悩みを話してみませんか~ 働く方へ
いずれも対面ではありませんから抵抗感は少ないと言えるでしょう。
でも、文字だけでは気持ちを伝えにくいという難点があります。
できれば電話での相談が、お互いの声の調子で気持ちが伝わりやすいと思います。
労働安全衛生センター
労働安全衛生センターは、労災病院の一部に設置されていて、長時間労働やパワーハラスメントなどの相談や受診ができ、労災認定の手助けなどをしてくれます。
「ンタル労災・ハラスメントホットライン」という無料の電話相談もあります。
詳しくはこちらをご参照ください。
労働安全衛生センター
出展 : 全国労働安全衛生センター連絡会議
また、各地の所在地・連絡先はこちらに掲載されています。
各地域のセンター
出展 : 同上
働く人の悩みホットライン
こちらは、一般社団法人 日本産業カウンセラー協会が運営している相談窓口です。
職場や暮らし、家族や将来設計など、働く人のさまざまな悩みを相談することができます。
電話相談のほか各地に相談室があり、予約すれば対面で相談することも可能です。
電話相談は無料ですが、1回30分以内となっています。
一方、相談室は有料となっていますので、利用される場合は最寄りの相談室にご確認くださいね。
詳しくはこちらをご参照ください。
働く人の悩みホットライン
メンタルクリニック等
冒頭で列記した状態に当てはまる場合は、最も良いのはメンタルクリニックや精神科等を受診して医師に相談することです。
「それは大変ですねぇ。」と話を聞いてもらって共感してもらえるだけで、気持ちが楽になります。
ただし、こうしたクリニックではドクターとの相性があります。
中には通り一遍の3分間診療で事務的に薬を処方するだけの医師や上から目線の医師、親身に話を聞いてくれない医師もいます。
(注意)ドクターが自分に合わないと感じたら
思い切って別のクリニックを受けた方が良いです。
その際、新しいクリニックでは「以前○○医院を受診しましたがあまり話を聞いてもらえませんでした。」などと、他のクリニックを受診したことは言わない方が良いです。
言えば「紹介状を持ってきてください。」と言われることが多いからです。
前のクリニックには行きたくないでしょうし、紹介状には費用がかかります。
メンタルクリニックなどは予め評判などを良く調べてから選択することをお勧めします。
おわりに
いかがでしたか ?
仕事でメンタルをやられると、どんな状態になるかをご紹介した上で、辞める以外に是非とも試して頂きたいことをお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか ?
最後にポイントだけまとめておきますね。
- 休んで普段と違うことをしてみる
- 人に相談する。ただし相談するのは共感してもらえる相手だけ
- 「頑張れ」は聞き流す
- 外部機関に相談する
最後までお読みくださって有難うございました。